通常、先延ばしするってことにはデメリットしかないと思われています。
しかし、意外なことに先延ばしをすることで得られるものもあったりするんだよーって話しを今日はしていきたいと思います。
参考本はORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代です。
良いアイデアを生み出すタイミングはこれだった
ペンシルベニア大学史上最年少の終身教授であるアダムグラントの著ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 に書かれていますが、
大抵の場合、「大切な仕事は、期限の前までに終わらせるように」ってよく言われています。
もちろん、早く行動を起こす事は明らかなメリットがあります。それは他人より先に市場に参入できるからです。
しかし、早く行動を起こした人が必ずしも利益につながるわけではないということがわかってきているんだと。
学生たちに、大学キャンパス内にあったコンビニの跡地にできる、新しい事業の提案書を作るように指示し、すぐに実行するグループと、ゲームをして課題を先延ばしにしてもらったグループに分けて実験したところ、以下のような結果になったようです。
すぐに課題に取り組んだグループは、別の新しいコンビニを導入すると言うようなありきたりな提案をする傾向があり、先延ばしにしたグループは、個別指導センターや倉庫などの、目新しいビジネスアイディアが出されるようになった
さらに、最終的な提案書を第三者が評価した結果、先延ばしにした学生の提案書は、そうでない学生よりも28%も創造性が高いと評価されたんです。
先延ばしすることのメリットはそれだけではなくて、旧ソ連の心理学者ブルーマ・ツァイガルニクによると達成した課題よりも達成できなかった課題のほうをよく覚えているってことを証明したようです。
たしかに、読みかけの本とか覚えていたりするなーと思いますよね。
人は課題が完了してしまったら、それについて考えなくなるが、未完了のままだった場合、頭の片隅で覚えているとのことです。たしかに、完結していないものって覚えたりしますよね。
先延ばしすることに良いことなんて一つもないと思っていましたが、意外にもクリエイティブな考えが浮かぶって言うメリットもあるということなんですねー。
ただ注意点があって、もともと大きな問題を解決する意欲を持たない人たちは、さっきの話をしても意味がなかったようです。
そうは言っても、先延ばしするという行為は、クリエイティブが高い人や問題解決能力が高い人によく見られる習慣ということなんです。
まとめ
先延ばしは、新しいアイデアを生み出すことに情熱がある人にとっては、創造性の源になっていますが、何かを解決しようという意欲がなければ先延ばしをする意味はないということです。
戦略的に先延ばしをして、様々な可能性を試し、改良することによって少しずつ前進していくことが重要、ということです。
ただ先延ばしをすればいいわけではなく、立ち止まっている間、使える素材をストックし、ここぞという時のために準備しておくことが大切ってことですな。
関連記事