1.優位性(期待値)
優位性や期待値について調べてみると「他のものより優れている」という意味がでてきます。
これはトレードに置き換えるとどういう意味なのか?
それは「このまま同じゲームを何度も続けた時、この先どうなるんだろう?」っていうことに数字で答えること。
期待値の算出は【勝率×勝つときの平均勝ち幅+敗率×負ける時の平均負け幅】で計算できます。
簡単にいうと、勝率だけでは期待値は分からないよーって話しです。
勝率が90%だろうと、勝つときはちょびっと、負ける時は大きいようなトレード
では期待値がマイナスとなってしまいます。これは何度も同じことを繰り返せば
いずれ資金が尽きてしまうということです。
じゃあトレードで勝つために、期待値プラスでそれを何度も繰り返せばいいんでしょってことなんですがそんな簡単にはいかないんです。
例えば、勝率90%で買った時が1000円、負けた時は10000円だったとします
これだと期待値は-100円でトータルマイナスになります。
「じゃあ勝った時を2000円にすれば期待値がプラスじゃん」って思うかもしれないですが、買った時を2000円にすると勝率が変わってきてしまいます。
勝つ時と負ける時の値幅を変えればプラスに持っていけそうなんですが、
そうなると勝率が変わってしまい、なかなか勝てないってことです。
じゃあなんで継続して勝っている人がいるのかというと、期待値がプラスになる優位性というものを持っているからです。
2.トレードにおける優位性とは何なのか
マーケットで勝ち続けるために、優位性をもたないといけません。
トータルでプラスになる収益機会を与えてくれる優位性のことです。
これは人それぞれ違うと思うし、そうでなければ優位性とは言えないです。
自分が思っているのは「他の人と違う視点を持つ」ことが大切だと思います。
なぜなら、9割が負けるといわれている相場では大衆と違う行動をとれる人が利益を出しているからです。
じゃあどういった所で優位性があるのかと言うと結局相場は人の心理で動いているから感情が大事になってきます。
ほとんどの人が感情に流されたトレードをして思いつきでトレードをしている
「損失は耐えるだけ耐えて、少しの利益で利食ってしまう」
これが大衆の心理にあることを前提にしてエントリーする前に自分がこれからやろうとすることに優位性がどれくらいあるのか?と考えてみることが非常に大事だと思います。
仮想通貨を例にすると去年の年末、一気に急騰したポイントを考えると、高値で買っていてもさらに市場に資金が入ってくるような時は、優位性が残っていると思います。
注意点は、その時どれくらいの優位なのかを考えないといけない。
有利じゃないのに少しはとれるだろうとエントリーすることはやってはいけないし優位な立場であること以外はやらない。
本当の意味で考えて行動することが大切
でお金を持っている人が優位なのではなくてお金をどう配分するかで優位性は決まってくるわけです。
チャートをみる時にどうやって騙してくるだろうか?
「今ロングポジションを持っている人たちが耐えられないポイントどこだろうか」
自分が持ったポジションの逆で持っている人の気持ちになって考えてみる。
騙しがあって当たり前なんだと考えることによってイライラすることもなくなると思います。
こういう意識をもってマーケットと向き合うことでどうなったらサプライズが起こるのか?を考えるクセができると思います。
大衆の逆の行動をすればいいんだから「損切を早く、利益を伸ばせば勝てるんだ」
って思うかもしれないんですが、それだけでは大衆と逆の行動をとっていることにはならないです。
「じゃあどうすればいいんだ?」というと相場環境にあったトレードをすること
が大切なポイント。
勝っている人たちってのは、トレンド相場なのか、レンジ相場なのか、その時の相場状況を素直にみて対応をしているんですよね。
相場参加者の感情を理解していくことが大事なことだと思います。
最後に、どれだけ優位性の高いトレードをその瞬間できていたとしても負けることがあるってことです。
一つ一つの取引結果では何も判断ができないわけですね。
そのパターンを何度も繰り返すことでトータルで資金が増えるという感覚を身につけることが重要になってきます。
3.手法、資金管理、マインド
投資苑にも記載されてますがトレードでは3つのMが重要だと書いてます。
3つのMは、メソッド、マネー、マインドのことですべてを高水準のレベルになることで利益を上げることができるってことになります。
よく「資金管理」さえちゃんとしておけば手法なんて決めてしまえばなんでもいいと言う人がいますが、自分はそうは思わないです。
なぜかと言うと、エントリーポイントがしっかりしていないとリスクリワードのバランスも悪くなるからです。
リスクリワードが悪ければ1回ごとの期待値がプラスでなくなってしまいます。
トレードの期待値は勝率によって変化するため勝率が分かればおおまかな期待値をだせることができます。
例えば勝率が50%の手法でリスクリワード比が1.0対1.0だった場合、収支はトントンになるので期待値は0。
リスクリワード比が1.0対0.5だった場合 は収支がマイナスになり期待値は-0.25
となる
(勝率×リスク対利益率)ー(1-勝率)
この期待値がプラスであれば利益になりますし、プラスにならないのであれば
勝率と損益比率のバランスが悪いとなります。
なので自分の取引を記録して、勝率や利益率などはおおまかに知っておきたい
です。
3つのMについての詳細や、テクニカル分析の基礎、感情のコントロールの方法が書かれています。売買のルールを作る上で参考になる本だと思います。
投資苑 - 心理・戦略・資金管理
伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術